高校入試について

 県立高校の2019年度一般入試は、全募集人員3987人に対して、出願者数4338人で、倍率は1.09倍となりました。高倍率なのは高志高校1.91倍、藤島高校1.35倍、敦賀高校情報経理1.33倍、科学技術高校情報工学1.65倍、武生工業高校電子機械1.52倍などです。

 特に高志高校は平成29年度1.47倍、平成30年度1.71倍と年々高くなっています。合格最低点は昨年で370点位と考えられます。今年は倍率が高く380点位になるのではと予想されます。不得意科目が2科目以上あると合格は難しいと思われます。

 一方、藤島高校は平成29年度1.23倍、平成30年度1.30倍とわずかですが、年々高くなっています。合格最低点は5教科合計で390点位と考えられます。不得意科目は1科目、できたら不得意科目なしの状態が必要です。

 武生高校は平成29年度普通科1.05倍、理数科が1.00倍、平成30年度普通科1.19倍、理数科1.15倍、今年度普通科1.08倍、理数科が1.05倍となり、昨年より少し低くなっています。高志高校の理数科が中高一貫性の導入によって昨年から募集が停止されたため、武生高校の理数科は福井県で唯一の理数科です。合格最低点は普通科・理数科ともに340点位と考えられます。

 福井商業高校は今年の倍率、商業1.29倍、流通経済1.28倍、会計0.85倍、情報処理1.00倍、国際経済1.19倍であり、会計を除いて他の学科は年々倍率が少しずつ高くなっています。商業高校ですが、毎年多くの学生が大学に進学し、進学も就職も選べることから、機転が利く高校ということで人気が高くなっています。合格最低点は、商業320、流通経済300、会計290、情報処理320、国際経済320位と考えられます。

 羽水高校は昨年の倍率は0.99倍となり、定員割れとなりました。今年は1.11倍と一昨年の1.27倍より下回りますが、持ち直した感があります。

 各高校には合格基準点が設けられています。(切り点と言われる)それを満たしていない限り、定員割れでも合格はできません。合格には次の2つの条件が必要です。1つは合格基準を満たしていること、もう一つは志願者の中で学力試験、調査書の総合得点が高い順に合格するので、1位から「募集定員数」位までに入ることです。各高校の合格最低点は入試での点数ですが、中3で受ける確認テスト、学力診断テスト、実力テストも目安になります。

大学入試について

 福井県は小中学校の学力テストでは全国トップクラスです。しかし難関国立、私立大学への進学率では全国のトップクラスには入りません。藤島高校、高志高校では授業の進度を早めたり、中高一貫制を導入したりと、全国のトップ校と肩を並べる努力をしています。各高校の難関国立大、私立大、国立大医学部の合格実績を比較してみます。

藤島高校(偏差値68)

国立大学
大学 2016 2017 2018
東京大学 13 8 5
京都大学 14 19 13
大阪大学 15 10 16
名古屋大学 11 14 14
北海道大学 5 1 2
東北大学 0 2 2
九州大学 3 1 3
一橋大学 0 0 0
神戸大学 14 18 17
東京工業大学 0 1 0
75 74 72

 

私立大学
大学 2016 2017 2018
早稲田大学 26 16 19
慶応大学 18 12 12
44 28 31

 毎年東京大学が10人前後、京都大学15人前後、大阪大学15人前後で推移しています。1学年のうち5分の1が難関大学10大学に進学しています。

国立大学
大学 2016 2017 2018
旭川大学 0 0 1
千葉大学 0 0 1
新潟大学 0 0 1
富山大学 1 0 0
金沢大学 6 6 3
福井大学 17 10 17
岐阜大学 0 0 1
京都大学 0 0 1
大阪大学 1 0 0
神戸大学 1 1 1
名古屋大学 3 0 0
秋田大学 1 0 0
愛媛大学 1 0 0
宮崎大学 1 0 0
広島大学 0 1 0
32 18 26

 やはり地元の福井大学医学部進学が1番多く、福井大医学部には藤島高校から毎年10名位が推薦枠で合格します。センターのボーダーは720位です。

高志高校(偏差値65)

 中高一貫校として県内において注目を集めており、その成果が期待されています。高志中第1期生が高一になり、昨年の県模試では上位50名のうちかなりの割合で第1期生が上位を占めたと思われます。ここ3年間の大学合格実績は以下のようです。

国立大学
大学 2016 2017 2018
東京大学 0 0 1
京都大学 0 3 1
大阪大学 4 5 2
名古屋大学 1 8 7
北海道大学 3 1 0
東北大学 1 1 0
九州大学 0 2 0
一橋大学 0 0 0
神戸大学 11 11 14
東京工業大学 0 0 0
20 31 25

 

私立大学
大学 2016 2017 2018
早稲田大学 4 5 2
慶応大学 4 1 1
8 6 3

 神戸大学進学者が多く、次に名古屋大学が続きます。1学年のうち10分の1が難関大学10大学に進学しています。昨年の福井大学医学部合格者数は4名でした。

武生高校(偏差値65)

国立大学
大学 2016 2017 2018
東京大学 3 0 3
京都大学 2 6 2
大阪大学 7 11 10
名古屋大学 9 3 10
北海道大学 1 1 0
東北大学 3 0 1
九州大学 0 3 2
一橋大学 1 0 0
神戸大学 10 6 7
東京工業大学 0 1 1
36 31 36

 東大、京大、阪大の合格者数は過去3年間で藤島113人、高志16人、武生44人と武生の方が高志を上回る。特に武生高校は阪大、名大、神大の合格者数が多く、1学年の数12%の生徒が難関大10大学に合格している。

県立高校入試問題 各学科ごとの分析

 大学入試改革は全国の県立高校の入試問題にも大きく影響を与えています。福井県の入試問題でも活用型の問題、記述、説明重視の問題、原理の理解、仮説検証的思考を重視する問題等が各教科に出ています。具体的に各教科の入試問題について特徴と総評を述べてみます。

英語

  • 表現型問題が27%と割合がかなり高く、単なる知識問題は出題されない。(一単純な文法問題等は無い)
  • グラフの読み取り、自分の理解を書かせる活用型問題が出題される。
  • 本文をきちんと読んでいないと解けない問題が多く時間がかかる
  • 英作文は3文程度や25語程度などかなり長め
  • 全体としてサービス問題は少なく、難問と言われるものがかなり多い。

数学

  • 解答プロセスを問う問題が出題されている。道筋を立てた丁寧な説明と、なぜこのような解答になったのかを表現することが求められている。
  • 全体の半分が図形関連の問題。図形を見る目を養う日ごろの訓練が必要
  • 最初は優しく、後になるほど難しくなる問題配列
  • 問題数が少ないので1問の重要度が高い
  • 解く順番、時間配分を考えていく必要あり

国語

  • 作文の難問が出題された。実用的内容について資料を参考に考えをまとめ作文する。活用型の新傾向の問題。
  • 書かせる入試、記述形式が多い
  • 傍線部を解答の場所が離れている問題が出される
  • 古典は古文であって古文でない。会話(現代文)をヒントに答えを出する問題、事実上現代文の読解である

理科

  • 問題数が多い。標準問題が多く難問は少ない
  • 知識をもとに現象に対して応用させる「活用型問題」が出題された
  • 資料を読み取る「情報処理型」、仮説を検証する方法を問う「仮説検証型」の問題が出題されている。
  • 現象が起こる根本原理を理解した上で、そのまま説明させたり、それをもとに計算させたり、さらに発展して考察していく練習が必要。

社会

  • 一問一答のように即答できない問題が増加し、活用型問題の比重が大きくなっている
  • 毎年50問位の問題が出題される。2017年48問、2018年49問
  • 資料・データ読取問題は定番、この手の問題には慣れておく必要あり
  • 語句問題は定期テストレベル

 

 

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